2026.05.05

ノブドウ

ノブドウ(野葡萄)は、日本の山野や里山に広く自生するブドウ科の蔓性植物です。秋になると青・紫・白・ピンクなど、まるで宝石を散りばめたような色とりどりの実をつけることで知られています。観賞用としても人気がありますが、古くから民間薬として人々の健康を支えてきた歴史ある薬草です。飛騨地方の山野にも広く自生しており、秋の里山散策でその美しい実に出会うことができます。

ノブドウの基本情報

  • 科名・属名:ブドウ科ノブドウ属
  • 学名:Ampelopsis glandulosa
  • 別名:イヌブドウ、カラスブドウ
  • 採取時期:葉(6〜8月)、果実(9〜11月)、根(通年)
  • 自生地:山野・林縁・河川沿い・道端

薬効・効能

ノブドウは葉・茎・根・果実のすべてに薬効があるとされ、古くから「肝臓の薬草」として民間療法で重宝されてきました。肝機能のサポートや黄疸の緩和を目的に使われてきた歴史があり、現代でもその働きが注目されています。また、ノブドウに含まれるポリフェノール類には高い抗酸化作用があるとされ、体の酸化ストレスを和らげる効果が期待されています。

さらに、抗炎症作用や利尿作用もあるとされており、体内に溜まった老廃物を排出するデトックス効果も伝統的に活用されてきました。腫れものや皮膚トラブルには、果実や葉を外用薬として用いる民間療法も伝わっています。

  • 肝機能のサポート・黄疸の緩和
  • 抗炎症・抗酸化作用
  • 利尿作用・デトックス効果
  • 腫れもの・皮膚トラブルへの外用

飛騨とノブドウ

山と清流に囲まれた飛騨地方では、ノブドウは里山や川沿いに自然に生える身近な植物です。秋の山里を歩けば、葉の合間に光る小さな実が目に飛び込んでくる光景は、飛騨の秋ならではの風景のひとつ。豊かな自然環境の中で育まれた飛騨の薬草文化を支える植物として、地域の人々に古くから親しまれてきました。

活用方法・使い方

薬草茶(煎じ薬)

6〜8月に葉を採取し、陰干しでよく乾燥させます。乾燥した葉10〜15gを水600mlで煮出し、半量になるまで煎じたものを1日2〜3回に分けて飲みます。クセが少なくすっきりとした飲み口で、日常の健康茶として取り入れやすい薬草です。

根の煎じ薬

秋から冬にかけて掘り出した根を水洗いし、細かく刻んで乾燥させます。乾燥根10gを水500mlで煎じ、半量になるまで煮詰めたものを飲みます。肝臓への働きかけが期待される飲み方として古くから伝わっています。

採取・利用上の注意点

ノブドウの果実は色鮮やかですが、食用ブドウとは異なります。虫えい(寄生虫の影響で変形した果実)が多く含まれるため、果実を口にするのは避けてください。また、薬草としての効果には個人差があります。妊娠中・授乳中の方、肝臓疾患や持病のある方は、使用前に必ず医師や薬剤師にご相談ください。

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